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『蠢動-しゅんどう-』の三上康雄監督の舞台挨拶を行いました!

10月26日(土)『蠢動-しゅんどう-』初回上映後に三上康雄監督が舞台挨拶にお越し下さいました。
台風の影響が危ぶまれましたが、当日は清々しい晴れ間の中、お客様と上監督をお迎えすることが出来ました。
上映後の興奮も冷めやらぬままの場内に三上監督の登場!この作品に懸ける想いを語って下さいました。
舞台挨拶の様子をなるべく話された言葉のままお伝えします。
※以下、作品の内容に触れている部分が多数あります。

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◎主役は誰だったのか?

皆さん方にとって主役は誰やったのでしょうというのが、僕、いっつも観るたんびに思っていて。 はたして、(それは)剣術師範の原田が主役なのか、城代家老の荒木が主役なのか、若き藩士の香川が主役なのか、それとも城代家老付きの用人の船瀬が主役なのか。

20131026_9観られた方に聞きますと、人それぞれですんで、それは本当にその方におまかせするしかないなぁと思ってるんです。
僕の中では、主役はいてるんですけど、それは今、この場で言うべきか、言うべきじゃないのか、どうかなと思ったりしているんですけれども。

◎本当に武士道を貫いたのは誰か

それぞれの人物が、それぞれの自分の立場の中での正義を通して、それで行動していくわけなんですけれども。
武士道というのをテーマにやっているんですが、この人物の中で誰が本当に武士道を貫いたのか?

これは僕、答えを言ってもいいと思うんです。それぞれやっぱり、自分の立場で、自分の“将来”とか“欲”とか“我”とか“利”があったので、本当の武士道を貫いた人は一人しかいないと思っているんです。

「それは誰やねん?」と言いますと、香川廣樹のお父さんだけが実は武士道を貫いた人なんじゃないかと僕は思っております。
彼だけが藩の為に腹を切って、奉公したわけですから。彼だけが本当に武士道の鑑やったんですけど。
その人以外の人たちはそれぞれに“利”があったので、僕は武士道を貫けなかった。
もしくは原田のように武士道人間道の中でいったりきたりした人たちじゃないかなって。

香川廣樹のお父さんというのは、あえて僕は回想シーンで出さないようにして、それぞれの人物に語らせるようにして、それぞれ皆様方の中で想像して頂ければいいかなと思い、回想シーンをなくしました。


『蠢動-しゅんどう-』のその後



観られた後、これから彼らはどうなんねん?というのは皆様方ものすごく思われるとかと思いますが、これはお約束ごとですけれども、『続 蠢動-しゅんどう-』はありません。『蠢動-しゅんどう-』は皆様方の中で、頭の中で考えて頂いたら良いのではないかなと思っています。

この映画は終わっておりますけれど、皆様方の頭の中で『続 蠢動-しゅんどう-』をつくって頂ければ。

20131026_10非常にオーソドックスな映画の撮り方をしましたので、ものたりなかった方もいらっしゃるかもしれませんし、満足して下さった方もいらっしゃるかもしれませんけれども、僕にとっては自分の観たい映画をつくるという事でつくった映画で、もう本当に毎日でも観たい映画になったなぁと思って(います)。

もしよかったとしたら口コミで、またインターネット等で「この映画よかったよ。」と言って頂ければ良いかと思います。
もし「面白なかったわ、最悪やったわ」と思われる方は、どうかこの映画の原田のセリフじゃありませんですけれども、「今は我慢だ。」
我慢して頂くのもどうかと思いますので、もし面白くなかった方は我慢せずに出て頂く(劇場から)くらいの事をお話しておきます。

◎エンドロールにあった、原案:1982年
『蠢動』を観られる機会はあるのでしょうか?

ブルーレイなり、DVDを出す時の特典映像で、僕、出しますんで。多分セルだけの特典映像になるかもしれないんですけれども。
ハイヴィジョンで、HD化してありますんで。どっちでもできるようにしてるんで。
これ(今回の『蠢動-しゅんどう-』)は、1時間42分ありますけど、原案の方は40分ですんで、16mmですけども見比べてもらったら違いがわかるかなと。

僕が30年前に撮った作品なんで、その1時間の違いが、30年間分が1時間になった、プラス1時間になったと思って頂けたら。
何よりも82年版の方の『蠢動』は、この人が(ご自分を指さして)が主役ですんで。それを観て頂ければと思います。

ひとつお願いですけれども、できましたらパンフレットを買って頂ければ、またいろいろごちゃごちゃと書いてありますんで。いろんな批評家さんの話も書いてありますので楽しんで頂けるかと思います。

◎上映館について

愛知県が5館と、一番多いんです。中には全然できていない県もあって。熊本とか広島とかはまだなんで。「どないなってんねん。」と僕、怒られているんですけど。

…質問されたお客様の「週刊誌とか中日新聞では絶賛してましたんで、もっとたくさんのところで上映されたら良いなと思っています。」というような激励の言葉に対し「ありがとうございます。僕もたくさんのところで多くの人に観て頂きたいと思っています。」と答えられていました。


◎真っ白な場所で最後の打ち合いが行われるのですが、血の量をバンバンと出さずにしたのはあえてだったのでしょうか?


血が飛ぶっていうのは基本的に、頸動脈を切った時しか血は飛ばないんですね。
切った時点では、着物が切れて後、何秒後かに血が滲んでくるっていうのが一番のリアルなんですよ。皆さんも一緒やと思いますけど、手をカッターで切った時でもぱぁーと血が飛び散らなくて滲んでくるみたいな感じなんで。手を切った時と同じなんですね。
20131026_11…で、それをしようと思ったら、ひとつはカットを割らないといけない。カットを割って、わざわざ着物を切って、血が滲むようにするか。
もしくは、後でCGで入れるかなんですね。
僕は長回しをしたかったんでCGで入れようかなと思ったんですよ。CGで入れようと思ったら、全部ここ(体)にポインターを付けておかないといけないんですね。後でどこの部分を切ったかを、CGで足すかを(わかるように)。

あのような殺陣してるんで、どこで切れているのかもうわからないんですよ、正直言うと。ポインターも入れられないんで。
これはもう血のことよりも何よりも、長回しをやることを優先させてもらおうと思って。あのように撮って。できるだけリアル感だけは音で表現しようと思って、ああいう風にさせてもろたんです
本当は、血が飛ぶんでなしに滲むのがやりたかったんですけども、現状できなかったというのと、もうひとつはやっぱり新雪の中でやってますんで、一発勝負なんで。
そこらへんと、そこまでやるような時間と、それから失敗は許されないというのがあるんで、長回しをとりあえず優先させました。

僕はまだ表のところ(外のテラス)で座ってますんで、もしご質問あれば何ぼでも聞いて頂ければお話しますんで。何ぼでも声かけて下さい。
よろしくお願い致します。ありがとうございました。

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三上監督は挨拶された後も、お話されていた通り、テラスにて質問に来られたお客様に対し熱心に対応されていらっしゃいました。


ご来場下さいました皆様、ありがとうございました。



『蠢動-しゅんどう-』
上映は11月8日(金)までです。
正統派本格時代劇!ぜひご覧下さい。





関連リンク:『蠢動-しゅんどう-』

文責:エヴァラーユ

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